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財務分析と情報の取り方について

「財務分析」と聞いて、皆様はどのよう

なことを想像するでしょうか? 

 

毎月の定例訪問時に、会計事務所や金融

機関の担当が伝えていくものであり、い

くつかの指標があることは知っているけ

ど、その中身についてはいまいちピンと

きていないという方も多いのではないで

しょうか。また、ご自身で自社の財務状

況の話をしようとすると、言葉に詰まっ

てしまうという経験をしたことはありま

せんか。 

 

では、いまいちピンときていないとか、

自分では正確に自社の財務を説明できな

いのは、どうしてでしょうか。 

 

その答えは、次の2つの理由にあるとい

われています。 

 

一つ目は、皆様が事業活動を行なう際の

「(ご自身の)管理数値」と、毎月紹介を

受ける「財務情報」とが上手く関連付け

られていないということです。

つまり、皆様が行なうリアルな事業の状

況と、数字で表現される財務情報とがリ

ンクされていないということです。


どうしてそういうことになるかというと

財務分析という手段のうち、現状に適し

たもののみが紹介・説明されるべきであ

るのに、会計事務所や金融機関から示さ

れている「財務分析」は全方向的なもの

が多いということがあげられます。

よって、説明を受けたあとに何をどうし

たらよいのか、釈然としないという思い

を抱いてしまうことになります。 


たとえば、起業したばかりの経営者にと

っては、いの一番に「売上高」の分析を

知りたいというのが本音であるにもかか

わらず、「安全性分析」で当座比率が

100%超えているから安全ですよ、など

というような財務情報の説明を受けたり

します。その場合には、「売上高」を軒

先数で分析したり、販売単価で分析した

り、市場(マーケット)の大きさから分析すべき

であるということが適した財務情報とい

うことになります。

それ以外の財務情報は、今ではなく数年

後に役に立つ財務情報であるといえます 

(専門的な言葉では、事業ライフサイク

ルに応じた財務情報を適時に取得すべき

ということになります。) 

 

二つ目は、事業活動を行なった後、適切

な時期に財務分析についての「フィード

バック」を受けていないということも大

きいといわれています。

先月話した項目について、その事業活動

の実感が残っているタイミングにて、財

務数値を確認するという「フィードバッ

ク」を受け、活動と数値との関連付けを

繰り返し行なうことによって、実感とし

ての「財務」「利益」というものが掴め

るようになります。 

たとえば、収益性分析に関する指標の提

示を受けてから、一年後や半年後での

「フィードバック」であると、事業活動

とその振り返りとのタイムラグがありす

ぎて、「財務数値」を実感として掴むの

が難しいということになります。 


「財務分析」とは、具体的には、次の4つ

に分解されます。 

「収益性分析」:経営活動に投下した資

        産とこれに対するリタ

        ーンとを比較する分析 

「生産性分析」:経営活動でのインプッ

        トに対しどのくらいの

        アウトプットがあるか

        の効率性を評価する分

        析 

「安全性分析」:債権者から見た財務不

        履行の危険性の程度を

        計算、比較する分析 

「成長性分析」:経営活動の成長の可能

        性を売上高や総資本の

        変化(変動率)にて評

        価する分析 

 

その具体的な中身を検証する前に、皆様

の(ご自身の)管理数値と財務情報の擦り

合わせを会計事務所の担当と共有してく

ださい。

そしてその後、適時にフィードバックを

行なうことで、「財務分析」の数値が有

意義なものに変わってきます。 


私たち会計事務所は、自社の財務情報を

ご自身で語れる経営者を支援しておりま

す。


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